2014年3月26日水曜日

Farewell song


春一番コンサートを愛し、アメリカに憬れた吟遊詩人、そして素晴らしいメロディメーカー西岡恭蔵さんの「Farewell song」をしみじみと聴いている夜。いろんな人が星になった。でも俺たちはみんなの分までしっかり生きるんだよ。と、ラジオペペのギタリストがつぶやいた。俺も黙ってうなずいた。

2014年3月19日水曜日

春が来るのに


本日、この歌を歌っていたら涙があふれてとまらなくなった・・・でもアップしてみる。

もうひとつ、春が来るのになぜ咲かぬ・・・と歌われる「桜子」という曲をカヴァーしました。http://radiopepe2.up.seesaa.net/image/sakurako.mp3

中学高校時代を共に過ごした、マギーさんに捧ぐ。

2014年3月2日日曜日

もっと泣いてよフラッパー



1977年に自由劇場がはじめた芝居「もっと泣いてよフラッパー」の再演を知り、渋谷文化村のシアターコクーンにて鑑賞。松たか子が歌い、踊る。この芝居を昔から知っている世代には賛否両論あるようだ。吉田日出子のイメージがしっかりとあるからでもある。あの頃の独特の時代背景の中で醸し出されていたものが、今はどういう形で蘇るのか?昔を知らない世代はどう感じるのか?ジャズバンドは誰が加わるのか?いろんな興味があり、劇場に足を運んだ。

演出は当時とそんなに変らないように感じる。1920年代の禁酒法の元、シカゴに暗躍したギャングと彼らのシマで自由奔放に生きた女たち(フラッパー)の物語だ。松たか子の起用は成功だと思う。とてもいきいきと演じている。歌もうまい。何より華がある。

大好きなジャンルの音楽なので、バンドの音にも自ずと興味が湧く。ベースはバンバンバザールの黒川修、タイトかつシンプルで小粋なドラムはなんとブルームーンカルテットの木村純士。キーボードは元ボガンボスのDr.kyOn。このメンバーをよく揃えたものだと感心する。それからギター弾きをよくよく見れば、達郎や元春や竹内まりや等、いろんなライブでその音を聴いてきた佐橋佳幸ではないか。つまり松たか子の旦那様である。さらに黄啓傑(Tp./ブルームーンカルテット)と花島英三郎(Tb.)が加わり、ストンプミュージックのオールスターなメンバーが奏でるバックのサウンドだけでとても贅沢だ。とても良いアンサンブルを醸し出していて、バンド以外のメンバーとのセッションにおいてもしっかりとしたベースサウンドを構成していて安心して聴ける。

ややネタバレになるが、ネズミのシーンは必要なのか?と思いながら観てたんだけど、松たか子の長ゼリフを聴かせる見せ場でもある。

松尾スズキ(あまちゃんで喫茶店のマスターを演じていた)の一人芝居が随所に光る。こんな面白い役者だったのかと再認識した。

あるフラッパーに恋した皇太子がピエロに変身してからは少し過剰な70年代的なエモーションが気になるんだけど、これがあの時代の芝居だという事を感じるポイントでもある。こういう部分を払拭してもっとエンターテイメントに振りきってみるのも面白そうだけど。

楽曲は当時のまま上記のミュージシャンのもとでリアレンジされて役者の歌もそれぞれの個性で楽しく聴ける。

ギャングの4人が黒川(バンバン)と木村(ブルムーン)のベースの本体の肩を叩くブラシのみで歌う「スモーク・グリーン」というドゥーワップがあるんだけどこれは楽しい。コーラスもちゃんと決まっていた。

松たか子の歌はピッチが安定していて素晴らしい。

「部屋に帰ってお茶を飲もう」
GEN GEN
「スウィング・メモリー」
「もっと泣いてよフラッパー」
といった楽曲を完璧に歌いきった。この部分はライブを観ている様な感じでもあり、とくに「GEN GEN」の後半でフラッパーとギャングが入り乱れて踊り歌うシーンは圧巻だ。

途中休憩をはさみ3時間30分の公演も気がつけばあっという間に終わる。
とても酔狂な夢物語に身を馳せる。

そういう芝居をみた、感想でした。

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