2013年10月28日月曜日

タイニィデスクコンサート




まるで普通のオフィスでライブしてるみたいな感じが好きなこのシリーズ。
最近個人的に注目しているベーシストのユニット。
Ben WilliamsNPR Tiny Desk Concertより。
http://www.youtube.com/watch?v=rsMLQVRS3ho


1曲目のエンディングの決めのところで(350秒くらいのところ)
ドラムだけ一つ余分に叩き、とても悔しそう。
それまでノリノリだっただけにその対比がおもしろい。
「オ~ライ」というメンバーのフォローもちゃんとはいっている。

2013年10月6日日曜日

うちあげ


12階建てのバンドやつま恋で一緒だった仲間たちと小さな打ち上げをやりました。その時にギターのBEATさんが先日の録音をマスタリングしたCDを持ってきてくれたので聴いています。BEATさんはプロの音響マンで、大手レコード会社のマスタリング作業も数多くこなしているだけあって、いい音で仕上がっています。2曲の完璧なサポートの柳田ヒロさんの音も臨場感たっぷりに収まっています。何度聴いても飽きません。家宝にしたいと思います。ありがとうございました。おつかれさまでした。

2013年9月19日木曜日

2004年アラスカの旅

写真を整理していたら、2004年のアラスカの旅の写真が出てきたので、少しここに紹介します。











































































© hiroya 2004 写真の無断転載を禁じます。

2013年9月18日水曜日

イエローキャブをつかまえて


1983年頃に僕はこの歌を書いてデモテープを作った。あの頃はアメリカ文学を読んで、ピンボールにかまけていた。国立や国分寺の友人の家を訪ねては音楽談義に花を咲かせていた。サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を読んで感じた既視感のようなものを歌にしたくて作った記憶がある。そんな懐かしい記憶の欠片です。

2013年9月13日金曜日

もっと陽気であっていいんじゃないか




2013.9.712 stories Band

Set list

1.Vaitalis Folk Village's theme
2.Hanashitewaikenai
3.Orokanaruhitorigoto
4.Kouenji
5.Beatles ga oshietekureta (feat.Hiro Yanagita)
6.Karakkaze no Blues (feat.Hiro Yanagita)








2013年9月11日水曜日

大人の文化祭だ。つま恋 Music Camp 2013


初日は朝から晴れて、タープテントを張ってゆっくりくつろいでいました。いろんな人が多目的広場のステージで歌っています。その他にもいろんなタープの下で思い思いの演奏がくりひろげられています。フードカーやアロマテラピーのコーナーもあります。焼きそばがおいしい。

広場でひとしきり遊んだあとは自分のバンドセッションのリハに向かいます。爆音パーティ以来の「12階建てのバンド」です。今回は少しメンバーが変わりました。それから、スペシャルなゲストが参加してくれました。
最初のコードをポーンと弾いた瞬間に、彼の宇宙に一瞬にして連れてってくれる。僕らはそれに身を任せるだけで良かった。すばらしい空間と時間を共有できました。なんだかもう胸が一杯です。


2日目は多目的広場のステージが、深夜の雷雨のため使用不可となり、急遽屋内のスペースに場所を移し開催。これはこれで、学園祭のような雰囲気で楽しかったです。

「幼い日に/うたの市ズ」http://radiopepe2.up.seesaa.net/image/osanaihini.mp3


2013年9月2日月曜日

12階建てのバンド/うたの市ズ


12階のフライヤー作りました。

翌日の多目的広場 15:00からの「うたの市ズ」にもご期待ください。

2013年9月1日日曜日

12階建てのバンド/つま恋セッション


久々に爆音なバンドでシャウトしたら声がガラガラになっちゃいました。でも、やっぱり楽しい。このメンバーはなんだかマインドもあっていて素晴らしい。

「12階建てのバンドつま恋セッション」来週の土曜日、19時40分!つま恋ミュージックガーデンに登場です。

2013年8月24日土曜日

少し余韻に浸りたくて



 8/17ストレガにいらっしゃっていただいた全ての方々に感謝をいたします。
ストレガのライブは回を重ねるごとに本当に温かい雰囲気に包まれている感じがして、とても心地がいい空間です。
この日、皆さんがとてもよかったと言ってくれた「君を好きだった頃の事」を聴いてみてください。



それから翌日のテレビ塔の「うたの市」も楽しかった。
そこではベースも弾いたりしました。

ありがとう名古屋。またお邪魔します。

2013年8月11日日曜日

名古屋行くぞ〜


楽しみな、名古屋の8/17〜8/18のリハが順調に進んで、大体の予定曲がそろってきました。 
17日の池下ストレガのライブは19時30分から演奏します。35分-40分を2回くらい。
休憩を挟んで、21時15分くらいまで。その後は飲み会にしちゃおうか。

翌日18日のテレビ塔の「拓郎うたの市」の僕らの出演順は2番目になりそうですね。
11時からイベントははじまり、僕らは午前11時30分スタート予定です。

まだそんなに暑くならない時間帯に、ランチ前のひとときを、拓郎ソングを聴きながら、お過ごしください。

2013年7月31日水曜日

選曲



どんな曲をやろうか、と選曲をしている時が楽しい。オリジナルを引っぱり出してアレンジをする。昔は弾けなかったコードが使えるのでイメージが変わる。そういう楽しさもある。

2013年7月28日日曜日

池下ライブ



もう一つ、ライブの告知をさせてください。

8月17日、土曜日の夜7時30分から

名古屋の池下にある「ストレガ」というライブバーで、ライブをやります。

今回は好きな歌ばかり集めて歌います。

懐かしい歌、最近よく聴いている歌、洋楽、邦楽、オリジナル、いろんな曲をやってみます。
ゲストはラジオペペのコジマサンと岡田君です。
飛び入りのセッションもあるかもしれません。

皆さま、ぜひブラっと遊びにきてください。楽しい夜になるといいなあ。

http://www.geocities.jp/barstrega/



2013年7月9日火曜日

メインストリートのならず者



ローリングストーンズの1972年のアルバム「メインストリートのならず者」を最近よく聴いている。

発売された頃はそれほど評価されなかったらしいけど、当時のバンドの勢いを感じる素晴らしいアルバムだと思います。リマスターされて音も格段によくなって、名盤の風格が漂っています。今まではストーンズよりビートルズをよく聴いてたんだけど、最近はストーンズがいい。

1. Rocks Off
2. Rip This Joint
3. Shake Your Hips
4. Casino Boogie
5. Tumbling Dice
6. Sweet Virginia
7. Torn And Frayed
8. Sweet Black Angel
9. Loving Cup
10. Happy
11. Turd On The Run
12. Ventilator Blues
13. I Just Want To See His Face
14. Let It Loose
15. All Down The Line
16. Stop Breaking Down
17. Shine A Light
18. Soul Survivor

2013年7月3日水曜日

気ままなミュージックキャンプ。



テントと、ギターを持って行こう。We Love つま恋。今年は多目的に遊ぶ、そういうコンセプト。

去年はエキシビションホールで深夜まで延々と続く感じがありましたが、今年からは自由に多目的広場とミュージックガーデンを行ったり来たりしながらいろんな楽しい企画を持ち寄ろう、という感じですね。フリマもあるそうです。多目的広場はとても広いので、いろんなエリアでいろんな面白い企画をやってほしいと思うのです。拓郎ファンもそうじゃない人も、歌ったりキャンプしたり、風に吹かれたり・・・気ままに過ごす、つま恋。面白そうです!http://welovetsumagoi.com/

2013年6月10日月曜日

拓郎うたの市 2013 というイベントです。名古屋にて。


ベイベーズの晋ちゃんより連絡があり、こんなイベントに参加する事になりました。

テレビ塔のふもとの広場で、入場無料です。

久々に拓郎ソングを演奏してみます。


2013年6月6日木曜日

夏はもうすぐだね、いろいろとせわしなくなってきた。

君を好きだった頃の事の後編は、またボチボチ書くとして・・・

何故かいろんな人から早くつづきを書きなさいと言われています(笑)
ここからはゆっくりと。

ところで、またちょっとライブ活動の告知をしなくちゃいけません。

まずは8/17・18の名古屋にて

それから9月のつま恋で。

10月にも東京で。

詳細はもう少しお待ちください。



2013年5月17日金曜日

君を好きだった頃の事 その9


クラスのマドンナをこの撮影をきっかけにモノにしようとしたのかどうかはしらないけど、ヤスも主人公を演じるシュウも、祐子をかなり意識していた。当然二人は恋敵のようになった。でもあっけなく勝負はついた。祐子には彼氏がいて、元々全く二人の事はアウトオブ眼中だったようで、その分気楽にこの映像制作に参加した。どちらかといえばビデオアートの方に興味があったらしい。恋のターゲットを失った二人の恋敵はときどき何かを言い合ったり、時にはとても仲良さそうにしていた。俺はと言えば、相変わらずの音楽三昧の毎日で、ビートルズのコピーバンドを組んだり、70’sアメリカンロックが好きな仲間と吉祥寺の「にしかいがん」というロックバーによく行くようになった。

撮影は順調に進んだ。シーンの合間には3人娘といつも大抵くだらない話をして、笑っていた。一緒に食事をしたり、喫茶店で打ち合わせしたり、少なくとも数ヶ月の間だけでも彼女たちとは、誰よりも気のおけない時間を共有できたし、ヤスや彼女たちと一緒に過ごす時間が好きになっていた。

クランクアップも間近のある日、その日は誰ともなく何度もNGを出したので、夜も遅くなってしまった。撮影終了後の帰り道をケイと歩く。

「私・・・なんか自信ない・・・」なんの脈絡もなくケイが言う。
「・・・?」

何も言わずケイを見た。ポニーテールをおろしている横顔がずいぶん大人っぽく見えた。

「泣きたい気分・・・」
「・・・?」沈黙があり、
「全然うまくできなくて、自己嫌悪」
「もしかして・・・」
「昨日、今まで撮影したところまでの仮編をみせてもらったんだけど、全然ダメ。立ち直れない」
「カリヘンって・・・ジミヘンとは違うよな」
「・・・」軽くスルーされて、
「私、二人のシーン、結構がんばったつもりなのに・・・それにくらべて祐子さんはやっぱり上手だし、どんどん気分が沈んで来ちゃって」

俺はギターを弾くシーン以外は適当に考えていて、みんなに会えるし楽しいからいいや、あとから編集でなんとかしてくれるんでしょ、と、高を括っていた。まったく不真面目きわまりないのはこちらの方だと逆に自己嫌悪に陥りそうなのをこらえる。

「俺はほとんど演技してないから・・・ギターを弾いて、ケイと吉祥寺を歩いて、祐子と高円寺のホームですれ違う・・・」
「でも、ギターは上手」
「芝居にはあまり関係ないし、ギターもそんなに上手なわけじゃない。それに、みんな素人なんだし、ケイが落ち込むことは無いよ。」
「こんな時、楽器が弾けたらいいなあって思う。」
「好きな音楽を聴けばきっと気分が変わる。今度カセットテープに録音してケイにあげる」
「え、ほんと?どんな音楽?」
「いろんなかっこいい音楽」
「うん、なんか、楽しみになってきた」
「よかった」

泣きたい気持ちから、少し復活した彼女の声に変わる。少しほっとする。
いつも陽気に話しかけてくるケイがはじめてみせる意外な部分に少し戸惑いながら、井の頭線の吉祥寺駅までの道。

2013年5月16日木曜日

君を好きだった頃の事 その8


研究室に課題を提出し、わたり廊下を歩き、次の講義を聴く教室に向かう途中に賑やかな声が聞こえる。
声の方を振り返ると、3人娘が手を振っている。マナとカヨ、今日はケイもいる。足を止めると、近づいてきた。

「この前ヤスさんと、盛り上がったそうで~」
「うん、脚本も見せてもらって・・・」
「ということは、やってくれるんですね!ありがとう~」と3人口々に話す。
「いや、まだ・・・それは」と、躊躇するまもなく
「今日は、全員が集まる日だから、主役の二人を紹介するから、来てくれませんか」と、真剣な3人の目力に押さえ込まれるように
「うん、わかった、時間があれば、顔を出す」と答える。

もう、乗りかかった船だ、あとは野となれ。という気分に切り替わり、その後は3人娘ととりとめのない話をして
それぞれの講義に向かった。

夕方、映像研究会に寄ると、相変わらず賑やかな歓迎を受ける。

「あ、きてくれた〜」
「どーも」
「彼女がヒロイン役の祐子さん、みんなのマドンナ」と言いながら、祐子を紹介される。
「こんにちは」
「どーも」

「こちらが、主役を演じるシュウさん」
「こんちわ」
「どーも」

さっきから、どーも。しか言ってない~、とカヨにからかわれる。

遅れて、ヤスが入ってくる。あ、全員揃ったね、じゃあ、キックオフのミーティングにしよう。
という感じで、脚本を見ながらここはどーする、ここは誰がやる、私はそんなに器用じゃない~
俺はもっとこういう感じが良いと思う、やっぱりこれは~と収拾がつかない感じになり、どんどんその輪から離れて呆れてみていると、ケイが照れくさそうに俺の横にきて「よろしくおねがいします。」と言った。

2013年5月15日水曜日

君を好きだった頃の事 その7


ヤスのアパートは、井の頭公園から5分くらいのところにあった。部屋に入ると美大生らしくポスターカラーやクロッキー帳などが積み重なっていた。奥の方からギターケースを出してきて、フタを開けると、中から出てきたのは、GibsonのLes Paulだった。

「これ、ギブソンじゃん・・・」
「そうだよ」
「これ、こわれてるって、どこが?」
「音が出ない」
「そんなの配線とか、ジャックの不良とか、そんなとこだと思うんだけど」
「直せるか?」
「・・・たぶん」

そういってケースから取出して、ジャラ〜ンと弾いてみる。チューニングは、くるっているけどネックの調子も悪くなさそうだ。

「これ本物だったら、すごく高価だと思うんだけど、ちゃんとプロに直してもらえば、ちゃんといい楽器に蘇ると思う。」
「そんなにいい楽器なのかな、このギブソンは本物だと思うんだけど」
「あのね、ギブソン、ってだけで、もうすごいの。それ以上のブランドはないの。レスポールと言えばギブソンなの。俺のはグレコだからレスポールじゃないの。そっくりだけど、圧倒的に違うの。そんなものを簡単にあげるとか言っちゃいけないの。」

「でも、フォークギターと勝手が違うし、ボケた色が気に入らないから、やっぱりお前に・・・」
「ボケた色って・・・これがレスポールの特徴で、サンバーストっていう塗装方法なの。何度も言うけど、これが直ったとしても、もらうわけにはいかない。第一、お金に困ったら質屋に行けば良い金になる」
「その手があったか」
「じゃ、しばらくお前に預けるから、好きに弾いててくれる?」
「それは、まあ、いいけど・・・」

その後は安いウイスキーをロックで割りながら、帰り際に酒屋で買った缶詰なんかをつまみにして、いろんな話をした。適度に酔ったところで、彼はまた奥から今度はアコースティックギターを引っぱり出してきて、ネックをつかみ、こちらに差し出した。「弾いてくれ」
「お前が弾くんじゃないの?!」
「俺はうまくない」
「うまくなくてもいいから、弾いてよ、弾いてるとこ見た事ないし」
「もう少しうまくなったら弾いてもいいけど、今日はあの歌が聴きたい」
「なに?」
「お前が部室で歌ってた、あの曲」
「そんな歌忘れちゃったよ」
「じゃあなんでもいい」
「・・・最近よく聴いてるレコード、RCの『雨上がりの夜空に』のB面に入ってるんだけど」

そして、ヤマハをつま弾きながら鼻歌のように「君が僕を知ってる」を歌う。
何も言わず聴き入っていたヤスが、いい歌だね、と言った。

それから後は何をやってもずっと、いい歌だ、と言いながら、コストパフォーマンスの高いオンザロックを飲んでいた。

2013年5月14日火曜日

君を好きだった頃の事 その6


「いせや」の近くの「M」という喫茶店でジャズを聴きながら、ビッグコミックスピリッツの「ぼっけもん」を読みながら、ヤスを待っていた。約束時間を少しまわり彼はヘルメットを小脇に抱え店に現れた。KAWASAKIをいつも大事に磨いていた。俺はノートを返しながら、感想を伝えた。二人分のアイスコーヒーが運ばれてきた。彼はミルクだけをいれ、俺はガムシロップとミルクをいれた。

「早速読んでくれてありがとう。」
「なかなか面白かったよ」
「でさ、この配役の事なんだけど」
「うん」
「このギター弾きの役さ」
「え?」
「やってほしいんだ、お前に」
「無理無理、芝居なんか絶対無理」
「セリフは少なくするからさ」
「セリフが多いとか少ない以前に、本人の指向的に無理があるし、大体、俺はギター弾くくらいしか出来ない」
「そう、ギターを弾いてくれればいい。ギターを弾けるやつがいない」
「この年下の女性はケイがやる。」
「あ、ポニーテール。」
「あいつは、おまえが出るなら出てもいいと言っている」
「でも主人公もヒロインも知らないけど、どんな人達?」
「同級生ばかりで揃えた。ヒロインは一番綺麗だと噂の祐子」
「そう、それってお前の好みで決めてるだけじゃ・・・」
「監督の特権だからな」
「監督って・・・やっぱりなんか昔の映画研究会のノリなんだよな〜」
「もちろん、マナとカヨも出演する」
「あいつらは、明るくていいなあ、見てるだけで気持ちが楽しくなる。」
「ところで、俺の部屋にギターが一本あるんだけど、音が出ないんだ、直してくれたらお前にやるよ」
「どんなギターか知らないけど、そんなに簡単に直せないぞ」
「じゃ、ちょっと見に来いよ」

配役の話は何となく曖昧なまま、彼のアパートに向かう。彼のバイクの後ろにまたがると、夕暮れの風が気持ちよかった。

2013年5月13日月曜日

君を好きだった頃の事 その5



ある日部室でダンパ(ダンスパーティの略)のためのバンドの練習をしていたら、ヤスがちょっと真面目そうな顔であらわれた。

「やっと脚本の草稿が出来たんだ。読んでみてほしい。」

とノートを一冊置いて行った。練習を終えて、ベンチに腰掛けてそのノートを読んだ。

表紙にはマジックで「君を好きだった頃の事」というタイトルが書いてある。
なんか恥ずかしくなる様なタイトルだなと思いながらページをめくる。

ある男(主人公)がある女に恋をする。だけどその女は違う男にひかれている。ギター弾きの男だ。彼のギターを聴くと恋しい気持ちで夜も眠れなくなる。片想いでギター弾きには気持ちを打ち明けた事がない。ある日、主人公の男は井の頭公園を歩きながら彼女に気持ちを打ち明ける。真摯な態度の彼に(主人公)に女性も気持ちが傾いていく。ギター弾きには仲のいい年下のファンがいる。妹みたいな存在でいつも一緒にいる。主人公と、その想いを告げた彼女がデート中に吉祥寺を歩いていると、ギター弾きが仲良さそうに年下らしい女性と歩いているのを見かけてしまう。ギター弾きの事を忘れていたつもりだった彼女の気持ちが揺らぐ。思わず、ギター弾きの前に駆け寄り、あなたの弾くギターが好きです。と告げる。ギター弾きも彼女を意識し始める。年下の女性は穏やかじゃない。主人公は・・・

というような、ストーリーが書いてあり、なんだか、よろめきドラマっぽい感じもしなくはないけど、ヤスなりに一生懸命書いたんだろうと思い、感想を伝えるためにその夜、彼に電話して彼の下宿している井の頭公園の近くで会う事にした。

君を好きだった頃の事 その4


映像研究会で作った映像作品を順番に観ていく。いろんな手法で音楽も駆使して、今は映像でここまで出来るのか、と見入っていた。でもこんなアートな作品とはあまり縁がないよな、と退屈になりはじめた頃、ヤスが

「これは主にアートっぽい、イメージ映像の分野だけど、俺はもっとストーリー性のあるものがやりたいんだ。つまり、脚本があって、役者がいてセリフがある。」

「でもそういうのは、映画の世界でやればいいんじゃない?ビデオアートはもっと感性で勝負するものだと思うんだけど。」

「なるほど、そういう考え方もある。でも、俺はあの部室で君の歌うのを聴いていて、ピンと来たんだ、これは面白そうだと。」

「え!?何?意味が判らないんだけど。」

「とにもかくにも、君の歌の世界が、イメージを広げてくれて、彼女たちに話したら、それ面白い、一緒に作ろうという事になったんだ。」

ケイといわれるポニーテールはいなかったけど、それ以外の二人は楽しそうに同意して頷いている。

「俺そんな歌うたってね〜し、大体、勝手に部室に・・・」と言いかけたけど、

「わたしはマナで、この人はカヨ。」と話は遮られ

「ヤスさんより、一年下です。学年は同じだけど。」
結局全員ピカピカの1年生じゃねーの。

マナは落ち着いた感じのショートワンレンが似合っている。
カヨは前髪を額でそろえた長めのボブヘアーだ。

「学食で会ったのがケイ、今日はいないけど。」

そんな話をして、はじめての事だらけでお腹いっぱいになり
「じゃ、また!」と帰り際に、
ヤスが
「脚本が出来たら、また持っていくから。」
と言った。

脚本?まあ、よくわからないけど、曖昧に返事をして3人と別れた。

フォロワー