2010年3月14日日曜日

まったく小粋じゃねーな

映画をリアリティとか七面倒くさいイデオロギーとかで語るのは好きじゃない。
先日も書いたが、別に逃避といわれても夢を見させてほしいのだ。せめてスクリーンを観ている間くらいは。すてきな物語をみせておくれ。もう手持ちのカメラで安定しない画像で、不安心理を煽るなんていう下品な手法はやめていただきたい。

「ハートロッカー」の質感にはついていけなかった。久々の途中退館をやってのけた。つまり金返せだ。こんな映画がアカデミー賞とはアカデミーも地に落ちたな。
同じ戦争を題材にした映画だって「大脱走」にはロマンがあった。マックイーンは収容所の中で、不適のアメリカンスピリッツで小粋に戦っていた。

アメリカが病んでいるから、こういう映画が生まれるのかもしれないが、いつの時代も光と影がある。そうあの輝かしい50’sの頃も思想的な弾圧は蔓延していたのだろう。浮かれた映画、優しい映画ばかりが好みだとは言わぬ。

せめて、なにか心にときめく何かを残さないのなら、映画を見る意味なんてない。少なくとも今はそう思う。

だから、今夜はせめて、ジャンゴラインハルトのご機嫌なSwingでも聴いていたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

フォロワー