それにしても、クルマ選びでこんなにもいろんな人生経験ができるとは思わなかった。ある意味貴重な情報を一杯聞く事ができたし、一人のクルマ購入という事象に関わり、いろんな人間相関図が即座に構成され、更新されていく。いや〜面白い。営業マンはそれぞれに個性を持つべきだ。話をしていて楽しくない人から買いたいとは思わないでしょう。夢を語ってほしいぞ。やっぱり。昔だったら、ディーラーのいうなりだったかもしれないところも、こっちもそれなりに人生の経験を積んでるわけで、意見をしたくなる時があって、そんな時にムキなる人もいれば、上手く流す人もいる。そういう駆け引きを楽しめる人はやっぱりセンスがいいんだろうと思う。で、BMWとMINIで悩んだ結果、やっぱり可愛いミニクーパーに決めます。というかもう決めちゃいました。すべての選択肢を吟味した納得のセレクトです。最早一点の迷いもありませぬ。中古の国産でいいやと思って探しはじめたのに新車の輸入車になっちゃったけど。子供店長のせいで。いや、補助金制度のおかげで。
方や、やっぱり間の悪い営業マンは最後まで駄目なわけで、今日も、留守電に何度もメッセージが入っていて、「先日試乗していただいた○○自動車の○○でございますが、お見積もりを出させていただいてもよろしいでしょうか・・・またご連絡します・・・」と、まるで、怪しいキャッチセールスのような声でマニュアル通りのセリフを繰り返している。ずっと、こんなメッセージで留守電消去するのも面倒なので、はっきり断ろうと電話してみる。
「もしもし、○○さんはいらっしゃいますか?」
ちょっとやる気のある感じの担当が電話に出たが、その若い営業マン○男君に替わる。
「電話を何度もいただいたようですが・・・」
「大変失礼しました、先日試乗していただいたお車なのですが、どんな印象でしたでしょうか?」
「もう他で決めちゃいました。」
しばし、沈黙が流れる・・・・
「他で、といいますと・・・あ〜、そうですか・・・」
と相変わらずたどたどしく。
「あのお、もし差し支えなければ、そのメーカーさんを教えていただけますか?」
と下らない質問が来たが、別に隠し立てする事でもないのではっきりとメーカー名を教えてあげる。
「あ〜そうですか・・・それから、何が今回の決め手になったのかも教えていただければ・・・」
と相変わらずつまらない質問をしてくるので
「まあ、やっぱり走行性と、装備全般かな」
と、わかったような答えをしてみる。
「はあ〜そうでしたか・・・」
と、まだ何やら不服そうなので
「でも、一番の決め手はね・・・」
と、思わせぶりにふってみたら
「なんでしたか?」
と食いついたので、最後に一言、言い放ってしまった。
「営業マンの熱意だな。」
・・・ったく・・・俺にそんな事言わすんじゃねえ〜・・・頑張れよ、若者。